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軽井沢高原文庫の浄月庵|大正初期に建てた有島武朗別荘|軽井沢町塩沢

武朗の父武が明治末期から大正初期に建てた別荘である。
父から譲り受けた武朗はこの別荘で1916年(大正5年)から毎夏を家族と過ごした。
軽井沢高原文庫の浄月庵・有島武朗別荘外観
この有島武郎の別荘「浄月庵」は、1993年婦人公論記者との心中事件の舞台となったことで脚光を浴びた。
また渡辺淳一の失楽園にも登場している。
現在、軽井沢高原文庫内に建つ別荘は武朗の終焉の地である三笠ホテルの近くからこの地に移築したものである。

住所:長野県北佐久郡軽井沢町塩沢202-3
電話:0267-45-1175
[googlemap lat=”36.32722720146474″ lng=”138.5971212387085″ align=”undefined” width=”575px” height=”300px” zoom=”13″ type=”G_NORMAL_MAP”]長野県北佐久郡軽井沢町長倉塩沢[/googlemap]

高原文庫の前にある「旧有島武朗別荘」の案内標識と解説版である。
解説版には、別荘「浄月庵」の由来と有島武朗の代表作品について解説されている。


別荘の造りは木造二階建ての和洋折衷風の建物である。
武郎の代表作「生まれ出ずる悩み」は大正7年に、この別荘で生まれた。


外壁は全面が杉皮貼りで造られている。


一階のテラスは広く設計され軽井沢別荘の共通の特徴である屋根付である。


別荘の勝手口。


記念館の正面玄関である。記念館とカフェライブラリー「人房の葡萄」の入口である。


記念室は玄関を入った階段を上った二階にある。
入館は軽井沢高原文庫の入場券で入れる。
またカフェを利用すれば無料で入館することができる。


記念室内には武郎の著書・原稿の原紙、この他に室生犀星の原稿などの貴重な資料が公開されている。


記念館の中央に置かれたショーケースショーケースを中心に資料が展示されている。


有島武郎の代表作である「或る女」が映画化された時のポスターである。
京マチコ、若尾文子等の最盛期である。


有島武郎が軽井沢で書いた詩の扁額が壁に掛けられている。


資料展示用の大きなショーケースは見事な軽井沢彫で作られている。


二階の窓ガラスは格子状の枠で作られており山荘の雰囲気を演出している。


二階の個室である。中央に大きなテーブルと椅子が置かれているが武郎の書斎であろうか。


天井には電燈の配線が剥き出しのまま敷かれ、また電燈も裸電球である。
当時のままが復元されている。


一階にはカフェライブラリー「一房の葡萄」が記念館内に併設されている。


カフェルームの中央には見事な漆塗りと思われる朱塗りの大きなテーブルが置かれている。
この空間で飲むコーヒーの味は格別である。


テーブルの上には軽井沢と関係ある小説家の著書が主として置かれ自由に読ませてくれる。


カフェ店内は洋風の中に和が演出されており、床の間が造られている。
何故かこの雰囲気が落ち着く。


カフェ店内の各所に軽井沢ゆかりの作者の小説が置かれている。


カフェ店内に置かれた使い込まれたピアノである。
このカフェの雰囲気にピッタリとマッチしている。


カフェの天井の梁、そして電燈の配線は剥き出しのままであり、移転前の建設当時のままを復元している。


天井からつ提げるられたシックな照明器具は、明治、大正期を思わせる風情ある形をしている。


かつての別荘のテラスは、カフェライブラリー「人房の葡萄」のカフェテラスとなっている。有島武郎の一族が過したこのテラスでコーヒーが飲むことができる。


カフェ室内とテラスは続いており自由に出入りできる。カフェライブラリー「人房の葡萄」では、この広いテラス席にコーヒーを運び静かな贅沢な時間が過すことができる。


カフェテラス席からタリアセンの森が見える。テラスでお好みの小説を読みながらコーヒーを飲むのは一段と優雅である。

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