安曇野市には「中部」、「南部」、「穂高」、「堀金」の4つの給食センターがありますが、そのうちの中部学校給食センターを見学してきました。
このあたりの給食の特徴といえば、月に一度の「安曇野の日」献立。地域食材だけを使ったメニューで、けんちん汁やニジマスが出ることが多いようです。
見学した日のメニューは、「七夕献立」。驚いたことにデザート?がおまんじゅうでした。七夕まんじゅうと言って、安曇野の伝統食なんだそうです。
安曇野の子供たちが食べている給食についてご紹介します。
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安曇野市教育委員会 学校給食課(中部学校給食センター)
電話:0263-72-2674 ファックス:0263-72-1466
平成19年に新しく建て替えられたばかりの新しい建物。
屋根には大きなソーラーパネルが設置されています。
太陽光発電システム
今の発電電力などが表示されています。
今ドキの給食センターはエコですね。
奥に調理室入口があります。
もちろん、関係者以外は入れません。
2階のロビー
田園風景が見渡せる開放的なスペース。
給食センターっぽさを感じさせません。
「安曇野市学校給食理念」
地元食材を使う、だしはかつお節や煮干し、米は安曇野産、塩分控えめ・・・
たった1食251円(小学生)の給食ですが、いろいろな工夫とこだわりが見られます。
まずは給食センターの概略説明と栄養士さんのお話
「給食センターで働いている人はお昼に何を食べるんですか?」
「給食を作っている人は料理が上手ですか?」
・・・などなど、かわいいけどトンチンカンな質問もありましたが、どれも子供たちにわかりやすいようにお答えいただきました。
「一番早くできる簡単なメニューは?」
A.わさびコロッケ
冷凍してあるのを揚げるだけでいいそうです。辛くないのか・・・食べてみたいです。
ちなみに、一番手間のかかる大変なメニューは、カレーだそうです。
仕込、炒める、ルーを溶かす・・・どの作業も手間がかかりますが、その分とってもおいしいカレーになるんだとか。
今日のおたより
献立やかたづけ方、クイズ、メニューの概要などが書かれています。
食の大切さや食文化を学ぶ、まさに“食育”ですね。
今日の作業工程表
カットの種別から下処理、配缶にいたるまで事細かに工程が組まれています。
給食センターの一日
田沢ねぎカレーを作る時の作業工程を写真で紹介している掲示物
サラダなどの生野菜も加熱処理しているそうです。
スチームコンベクションオーブンで蒸気加熱10分、ブラストチラーで5℃以下に急冷すると、シャッキリサラダに!
直接調理室に入ることはできません。
窓から調理室を見学します。
調理室の様子
下処理室や、食品庫、炊飯室などは見えません。調理室のみです。
料理を混ぜる「かくはん棒」
柄の長さは80cm、重さは2kgもあるそうです。
大きなお鍋は、一度に750人分も作れちゃうすぐれ物。
直径108cm、深さ54cm、200リットル、煮物はもちろん炒め物もできます。
調味料はバケツみたいな入れ物に。
給食には科学調味料を一切使用しないそうです。
ちなみに、使っている醤油は「豊科醤油」や明科にある「丸山醸造」のもの。
汁に入れる塩は一人当たり0.4gだそうですが、どんぶり2杯分ドボンっ!!
大量調理の味付けは豪快です。
足元は長靴ではなく、スニーカーです。
ドライシステムを採用していて、こぼれた水分などもすぐに拭き取り、調理室内の温度や湿度も厳しくチェックしているんだそうです。
下処理をしていた場所でしょうか?使い終わったレーンは洗浄に入っていました。
大掃除並みにかなり細かい所まできれいに洗浄していました。
角度的に見えにくいですが、奥に揚げものレーンがあります。
左から入って・・・
右へ移動・・・すると、揚げもののできあがり。
ちくわの磯辺揚げが次々と平食缶に詰められていきます。
配缶します。
給食センターから離れている学校から順に配缶していくそうです。
親子一緒に給食・・・ということで、今日は体育館にござを敷いていただきます。
ここの給食はお盆などのトレーはありません。
今日は特別に体育館で食べるので、引き出しに入ってます。
【七夕献立】
ほそうどん/牛乳/七夕うどん汁/ちくわの磯辺揚げ/昆布あえ/七夕まんじゅう
七夕うどん汁
薄味ですが、ダシがきいていておいしいです。
写真では確認しにくいですが、オクラ☆を入れることで七夕らしさをだしています。
ほそうどん
今は麺の種類も、ふとうどん、ラーメン、スパゲティー、チャーメン、きしめん・・・といろいろあるそうです。
うらやましい。。。
昔はソフト麺を半分もしくは4等分して少しずつ汁に入れてましたが、器が大きいので分割せずに全部入れても汁があふれる心配はありません。
コシはありませんが、つるつる食べやすい食感。 なつかしい味がします。
牛乳はもちろんビン入り。
今の子供もフタをめんこにして遊ぶんでしょうか??
七夕まんじゅう
JAあづみの漬物センターの方が朝5時から作ってくれました。
米粉を使ってあるので、「こめ」と刻印が入ってます。
本来はこの2倍の大きさのおまんじゅうですが、給食用にプチサイズにしているそうです。
☆彡 安曇野の七夕 ☆彡 安曇野の七夕は月おくれの8月7日。 8月6日の朝、サトイモの葉についた露を集めて墨をすり、短冊を書き、七夕飾りに家で採れた野菜とおまんじゅうをお供えする風習があります。 |
七夕まんじゅうのレシピ
【材料】22~27個分
A:卵1個 牛乳200cc ベーキングパウダー大1 重層大1 酢大1 粉800g
具:あんこ(1個につき40~50gぐらい)
【作り方】
1. ボールにAを上記の順序で入れて混ぜ、最後に粉を入れてこねる
2. こねた物を50~60gにわける
3. 中に入れる具を包み、11分くらい蒸す
カボチャやナスなど野菜を具に入れる家庭もあるそうです。
焼そばを入れるとおいしいとか・・・。
コメント
うわ〜!!!七夕まんじゅう懐かしい!!
この時期良く祖母に作ってもらいました。
給食で出たっけ?!
今は食文化も継承しづらいので、給食の存在をとってもありがたく感じます。
出身地や嫁ぎ先とは別の地に住む時代。
私が子供に伝える難しさを感じています。
同じ長野県でもやっぱり違うから、給食メニューを隅々まで見渡して考える日々です。
給食センターの皆様、私の思い出の品を次世代につないでくださってありがとうございます!