三九郎|無病息災を願う小正月の行事|中信地区

三九郎とは、正月飾りやダルマ、書初めなどを焼いて無病息災を願う伝統行事です。
全国的にも似たような行事がありますが、「三九郎」と呼ぶのは、長野県の中信地方だけのようです。県内の他の地域では「どんど焼き」などと呼ばれています。
「三九郎」という呼び名の由来は、道祖神の祭りをする神主福間三九郎大夫の名をとったものだとか、諸説いろいろあるようですが、はっきりしたことは不明です。

同じ三九郎でも、地区によってやり方は様々あると思いますが、近所で行われた三九郎の様子をご紹介します。

実は県外出身なため、三九郎に参加するのは初めて。
正月飾りを集めて燃やすというような行事も体験したことがないので、どんな感じか楽しみです。
三九郎の開催場所を上から
前日からやぐらが組まれ、地区の小中学生たちが、正月飾りを集めてまわります。

手前は、大三九郎。奥が、小三九郎。
手前に大三九郎、奥に小三九郎

近くでみると本当に大きい、大三九郎
大三九郎
このやぐらの組み方も地域によっていろいろあるそうです。
こちらのはスタンダードなタイプ。

小三九郎
小三九郎
なぜ大きいのと小さいのを作るんでしょう?
三九郎マニアの方のコメントお待ちしてます。

三九郎のボディを飾るアイテムは・・・

門松に使われていた松や竹、しめ縄飾り
門松としめ縄飾り

だれかが書いた書初め
だれかの書初め
三九郎で書初めを燃やすと字がうまくなるんですって。

トップには大きなダルマ
おそらく安曇野警察署で使われていたダルマ
安曇野警察署刑事課で使われていたもののようです。

なんとポチ袋まで!!
だれかのポチ袋

うちの地区では、餅つきも同時開催。
子供達は餅つき体験をします。
もちつき中

味付けは、きな粉、あんこ、ごま、大根おろしがありました。
きな粉好きなので、きな粉ふたつ♪
きな粉とあんことゴマのおもち
臼と杵でついたお餅はやっぱり味が違いますね~。

豚汁も振舞われます。
大きな鍋にとん汁
体は温まるし、お餅と相性バツグン。

子供はひとり2個までミカン食べて良し。
箱入りミカン

大人は飲んでもOK!!
ビールはありません。鬼ころしのみ。
鬼殺し2本と紙コップ

餅つきが一段落したら、いよいよ三九郎です。
消火用の水OK!!
消火用の水

消防車もOK!!
消防団の車

ジェットシューターEVとやらもスタンバイ!!
ジェットシューターEV二つ

点火するのは、年男の小学生が担当します。
たいまつに点火する寅年男

いよいよ三九郎に点火します。
やぐらに点火

あっというまに火がまわり、熱風がじわじわきます。
一気に燃え盛るやぐら

すごい勢いで燃え盛る炎。

あっさり崩れました。

崩れた三九郎を消防団員の方たちが混ぜ混ぜ・・・。
あっという間にくずれた三九郎を消防団員がまぜまぜ

燻るくらいになったら、繭玉の出番。
放置された繭玉
繭玉を三九郎の火で焼いて食べると、一年間風邪をひかない、虫歯にならない・・・など
無病息災で過ごせるといいます。

繭玉だけではなく、マシュマロ、ウインナーをアルミホイルにまいて焼く人も多いです。
こちらは、大量ウインナー&するめまで装備した、ツワモノ。
ウインナーとするめと繭玉

ちなみに繭玉は、柳の枝に米粉で作ったお団子をつけて作ります。

柳の枝は、このシーズンになるとスーパーなどで簡単に手に入ります。
イオンでは158円、西友では150円、アップルランドでは100円でした。
スーパーで売られる柳の枝
なぜ柳の枝につけるのかは・・・わかりません。
丈夫だからでしょうか??

繭玉の特設コーナーを設けてあるお店もあります。
米の粉

赤い食紅は多めに用意されています。
食紅三色

おだんごを作るのが面倒・・・っていう場合は、既製品もあります。
既成の繭玉
私は迷うことなく、既製品!!
硬くなりにくいし、甘い味付けがしてあっておいしかったですよ。

ほとんど炭と灰になった三九郎ですが、まだまだ熱い。
自然と、しかめっ面になってしまいます。
繭玉を焼く人々

風向きによっては、もろに煙がくるので場所は選びましょう。
煙がモクモク

焼きあがった繭玉を食べながら、世間話。
こういう行事の時に、住民同士の交流が深まりますね。
煙モクモクの三九郎と、たくさんの住民

食べ終えたら、柳の枝を焼いて・・・
いらなくなった柳の枝を焼く

最後は消防団の方が消火して、無事終了です。
消防団員による鎮火作業

初めて三九郎を見ましたが、楽しかったです。
町内会に入ってない、少子化のためできない地区など、三九郎に参加したいけどできないという場合は、あづみの公園でも体験できるようです。三九郎シーズンになったら、ホームページのイベント情報をチェックしてみて下さい。

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コメント

  1. […] という呼び名の由来は、道祖神の祭りをする神主福間三九郎大夫の名をとったものだとか、諸説いろいろあるようですが、はっきりしたことは不明です。 (長野県の情報E-CUREより引用) […]