筑摩神社は松本では有名な神社です。同じ漢字の神社が滋賀にありますが、読み方が異なります。
■筑摩神社 (米原市)(ちくまじんじゃ) – 滋賀県米原市朝妻筑摩にある神社
■筑摩神社 (松本市)(つかまじんじゃ) – 長野県松本市筑摩にある神社
筑摩神社には重要文化財で室町時代建築物の本殿とその前に建つ拝殿(県宝)その他に小さな社がいくつかあります。鎮守の杜は樹齢400年位の欅が群生しており大きな神社の印象をうけます。
延暦十三年(七九四年)、石清水八幡宮より勧請を受けて作られました、正八幡宮の別名があります。
信濃国府の松本遷府以後は国府八幡宮とも呼ばれ、鎌倉以後は信濃守護の小笠原氏の祖神として崇敬されていました。
本殿は永享八年(一四三六年)に焼失した後、同十一年(一四三九年)に小笠原政康により再建され、室町時代の建築様式をそのまま残しています。
拝殿は慶長一五年(一六一〇年)に松本藩領主石川氏によって造営されたもので長野県宝・銅鐘は筑摩神社別当寺の安養寺(廃寺)の梵鐘で、永正十一年(一五一四年)小笠原長棟が寄進した旨の陰刻があり松本市指定重要文化財に指定されています。
すっかり冬支度の広い神社内は近くの住民が枝や葉などを集め綺麗に片付けられているようで、いつもこうやって地域の方に守られているんだな~とつくづく感じました。
松本駅前通リをまっすぐ東にすすむとあがたの森公園につきあたります。そこを右折して薄川を渡った信号の向こう側が筑摩神社です。2年前までは8月のお祭りには花火大会も盛大に催され打ち上げ花火などで広く松本市民の楽しみでもありました。
長野県松本市筑摩2-6-1
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筑摩橋の信号
境内の大木がすでにここから見えますね。
本殿の屋根が見えています
この薄川を越えた向こう側が神社の境内です。
筑摩神社の看板
旧国宝・重要文化財指定・交通安全祈願(1/4~6)・篝火講
(1/14)・例大祭(8/10,11)
八幡宮鳥居
この先には拝殿・本殿が鎮座しています。
石の鳥居で国府八幡と称されています。
明神鳥居
朱の鳥居が見えますが手前には松の木でしょうか、根元が横たわっていますが添え木で何とか支えられています。
筑摩神社の文化財の案内板
松本市教育委員会が建てた看板です。
重要文化財 筑摩神社本殿 室町時代の永享11年(1439信濃の守護小笠原政康が再建献納したもので建築様式は三間社
流造、屋根は檜皮ぶき、様式、組み物等によく時代の特長が残り優れた建造物として昭和5年旧国宝同25年重要文化財の指定を受けている。
長野県宝 筑摩神社拝殿 慶長15年(1610)松本城主石川康長の建造奉献したもので建築様式は入母屋造、屋根は柿ぶき(こけらぶき)桃山時代の特長をあらわしており昭和41年長野県宝の指定をうけている。
松本市重要文化財 筑摩神社銅鐘 室町時代の永正11年(1514)信濃の守護小笠原長棟の献納したものでよく時代の特長をあらわしており松本平最古の銅鐘である。
(昭和56年3月)と記されている。
境内の冬支度
冬支度の枝払いされた樹が集められています。筑摩地区の住民のボランティアでしょうか。
こうやって長い間樹木は守られていたのでしょうね。
右側の狛犬
向かい合わせに右側にもありますね。しっかり両手をついてどっしりとしています。
拝殿入り口
心を清め穏やかにしてお参りしましょう。
賽銭用意しないと・・・
入り口の石灯篭
どっしりとしています。神社紋というのでしょうか、灯篭の灯りのともる場所についてます。
拝殿
長野県宝に指定されている拝殿で、江戸時代1610年松本城主石川康長の建造になります。建築様式としては入母造り、柿ぶきになります。桃山時代の特長をあらわしている。
ここで参拝をいたします。2拝・2拍手・1拝
本殿
三間社流造りの檜皮ぶき屋根。りっぱな建物で歴史を感じとれます。戸口の両脇には木造が配置されています。
思わず手を合わせてしまいました。
本殿右・東側より
檜皮ぶき屋根の流れるような形、綺麗ですね。
組物
東側より撮影・材木を美しく組んだ組物は室町建築の様式がよくわかります。みごとですね。
絵馬殿
今はお祭りの時に飾られるものが入っているようです。
中には絵馬が飾られています。馬の代わりとして奉納されたのでしょう。